2026年2月18日(水)、オンラインセミナー「森田療法から学ぶ!不安な気持ちとの付き合い方」を開催しました! 講師は、公認心理師の資格をもつ阿部 一誠さん(NPO法人キッズドア職員)です。
「森田療法」による不安の考え方と上手に付き合っていく方法についてお話しいただきました。
セミナーで教えていただいた内容を、一部以下にご紹介します。
「森田療法」における不安について
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「森田療法」とは?
- 森田正馬氏が創始した心理療法
- 不安や緊張を「なくすべきもの」とせず、「あるがまま」を尊重する点に特徴がある。
- 東洋思想、禅の思想から影響を受けている
※西洋医学と東洋医学のちがい
西洋医学では「症状=異常・エラー・取り除くもの」と考え、「健康=正常な状態」として、原因を分析して原因の分析と治すことを重視している。
一方で東洋医学は「症状=体からのサイン」ととらえ、「健康=バランスの取れている状態」と考える。全体のバランスや流れが整うことで、自然と症状が軽くなっていくという考え方である。
どちらにも良さがあるため、その時の状況に合わせて上手に使い分けるのがよい。
→森田療法では、この東洋的な視点から「不安=心のサイン・自然にわいてくる感情」ととらえ、不安をなくす必要はないとしている。操作したり無理に消そうとはせず、行動と切り離して考える。
不安はどうして湧いてくるのか?
- 森田療法では、不安の裏には人間が本来持つ「正の欲望」があると考え、これらのバランスがとれている状態が望ましいとしている。
Ex.
不安:「人に変に思われたらどうしよう…」
⇔ 正の欲望:「受け入れられたい、認められたい」
→「正の欲望」があれば「不安」があるのは当たり前であり、消す必要はないし、そもそもなくすことはできないものである。不安があることは仕方のないこととして、一歩踏み出すことが大切である!
💡自分の不安の裏に、どのような「生の欲望」があるか考えてみよう
「不安」が悪化するからくり
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「神経質性格」
- 自分の中にある弱気と強気という相反する性格が葛藤し、強気な性格が弱気の性格を受け入れられずに悩みやすい性格になってしまう場合がある。
- 無理に不安を消そうとすると「とらわれの機制」に陥る
※とらわれの機制…「精神交互作用(不安による体の違和感に注意が向き、さらに不安が強くなる悪循環)」と「思想の矛盾 (感情や身体反応を知性で抑え込むことで葛藤が生まれる)」が合わさって生じる
→不安や不快な感覚を「考えないようにする」ほど、かえって感覚が強くなってしまう
不安との向き合い方
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不安を「あるがまま」にしておく
- 不安をなくそうとはせず、不安や症状を「そのまま」にしておく。追い払わない/分析しすぎないで、置いておくことで、放っておけば自然に和らいでいく
- 不安の背後にある「生の欲望」の存在に気付いて、具体的な行動をとったり、関心を広げて生活全体を充実させていく
「気分本位」から「目的本位」へ
- 注意を「感情」から「行動」へ移す。不安がなくなってから行動するのではなく、「今やるべきことはなにか」に着目し、目的に沿った具体的な行動(今すべきこと、不安があってもできること)をとっていく。
Ex. 人前で発表するのが不安なとき
本来の目的は「有益な情報を届ける」「わかりやすく解説する」。
そのために「ゆっくり話す」「参加者の様子に気を配る」といった目的に沿う行動をすすめる。
→気分ではなく、目的に沿った行動をしていくことが重要!
参考:「マインドフルネス」でも不安を和らげられる
- 瞑想により、呼吸に注意を向けて心と身体感覚の観察を行う方法。身体感覚に意識を向けることで不安への注意が減り、不安な気持ちが生まれた時にはその気持ちをそのまま認める。
事前質問への回答
その他、たくさんの方にいただいた以下の事前質問にもお答えいただいています。
- 人間関係に関する不安
・人からどう見られているか不安がある
・自分の考えを話すのが不安で人に合わせすぎてしまう
・周りに不機嫌な人がいると気になってしまう
・SNSを見ていないと不安
・相手から返信がないと気になってしまう
・人と比べてしまう - 将来に関する不安
・新しい挑戦をするのに不安がある
・子どもが何度も大丈夫か確認してくる
・できなかったらどうしようと不安になる - 睡眠に関する不安
・寝つきが悪い
・寝るときに不安になったり、良くないことを思い出してしまう
(参考:【セミナーレポート】「ただ寝るではもったいない!質のいい睡眠のコツを教えます!!」を開催しました!
https://kidsdoor-young-support.jp/youthnavi/news/news/seminar2025_1_report.html)
回答内容は、YouTubeのアーカイブからご覧いただけます。
アーカイブ動画
以下よりご視聴いただけます。YouTubeのページからご覧いただける概要欄にはタイムスタンプもありますので、気になる部分だけ観たいという場合は参考にしてください。
不安を感じることは悪いことではなく、不安があっても本来すべきことやできることを進めていけばよい、という学びが得られ、前向きな気持ちになれるセミナーでした。


