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キッズドア心理チームコラム vol.10 日常生活と遊び

キッズドア心理チームコラム vol.10 日常生活と遊び

今回は心理学者ウィニコットが提唱した「中間領域」という概念をもとに遊びの意義についてお話します。

 

まず中間領域とは、その人の主観世界と現実場面を橋渡しする狭間の領域のことを表します。実はこの領域を作っていくことがカウンセリングの目標にもなることがあります。

 

とてもざっくりと言いますと、日常場面でいかに上手にファンタジー要素を取り入れられるようになるかがメンタルヘルスの向上に関わってくるというイメージです。

 

ここでキーワードとなるのが「遊び」です。例えば子どものごっこ遊びを想像してみましょう。

子どもが毛布を怪獣に見立てて、自分がヒーローになって戦うとします。そのとき子どもは本気で毛布を怪獣だと思いながら戦いますが、その一方でそれがただの毛布だとも知っています。

 

つまりこの状況は、頭の中だけで広がる全くの空想ではなく、現実のモノに自身の内的な創造力(イメージ)を反映させることによって生じる空想と現実が混ざった遊びであり、これが中間領域的な遊びということになります。

 

そしてこの“遊び”は子どもだけでなく、大人になってからも形を変えて保持されます。

 

例えば、音楽を聴いているとき、それは端から見ればただ音楽を聴いている人ですが、本人にとってはその音楽を聴きながら、自分を世界の主人公に見立てたり、昔のことをぼーっと考えたりして物思いに耽っていたりしませんか。実はこの状態も現実場面と空想世界の狭間において生じる中間領域的な遊びです。

 

他にも、言葉選びや声の抑揚、ユーモアのセンスなども子どもの頃の“遊びが原型となっており、それらはさらに芸術や思想といった文化的で創造的な活動へ移行していきます。先ほどの毛布の例にもあったように、「中間領域」ではモノの捉え方が創造的になり、多様な価値観の源泉となります。

 

こう聞くと、なんだか難しく感じてしまいますが、実は誰しも自然と使っていることが多いです。

例えば「どうして勉強をしなければならないんだろう」、「今の仕事の意義が見出せない」、「本当はこんなはずじゃなかった」というような、自分の考えと現実的に担っていることのギャップに悩むことは少なくないかと思います。

 

そういったときに私たちは、「きっといつか役に立つ時がくるだろう」、「目には見えなくてもこの業務が巡り巡って誰かのためになるのだろう」、「今の環境は自分を見つめなおすきっかけになっているのかもしれない」等と、それらに何かしらの意味を見出しながら、日々懸命に生活をしているのではないでしょうか。

 

この自分なりの価値観を持つという心の動きこそが我々大人にとっての「中間領域」的な遊びであり、それは同時に、現実において生じる様々な状況に対して展望を見出す力となります。

 

こういった意味での“遊びに着目しながら日常生活を営むことで、もしかしたら今現在、行き詰まりを感じている仕事や育児、学業、将来のビジョンなどに新たな気づきが生じる瞬間があるかもしれません。

 

キッズドア心理チーム

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